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バイトテロとは?企業に与える深刻な影響と防止対策を徹底解説!

<この記事を監修した弁護士>

モノリス法律事務所 代表弁護士
河瀬 季(かわせ とき)

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飲食店やコンビニエンスストアなど、多くの企業や店舗がアルバイトを雇い、貴重な労働力を確保しています。
人手不足が叫ばれている中、正社員よりも安い賃金で雇用できるアルバイトは、企業にとって大きなメリットもあるでしょう。

しかし、その一方でアルバイトがバイトテロを起こし、企業に大きな損失を与えるケースも少なくありません。
バイトテロの影響は企業だけに留まらず、バイトテロを引き起こしたアルバイト自身にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。

本記事ではバイトテロの原因やその影響、さらに対策方法について事例を交え解説していきます。

1.バイトテロとは

バイトテロとは

バイトテロとは、アルバイト従業員が悪ふざけで行った不適切な行動が世間に知れ渡り、雇用主である企業の信用やイメージを大きく損なう現象を指します。
一般客が迷惑行為を起こすケースもありますが、迷惑行為を起こした当事者がアルバイト従業員ではない場合はバイトテロに該当しません。

近年、X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSが広く普及しており、SNSを悪用したバイトテロが増加しています。
アルバイトがバイトテロの動画や画像をSNSに投稿すると瞬く間に拡散し、会社にとっては非常に不利なニュースとして報道されてしまい、ブランドイメージや信用に深刻なダメージを与えます。

バイトテロを行ったアルバイトは安易な気持ち、面白半分で悪ふざけをしただけかもしれません。
しかし、企業はもちろん、バイトテロを起こした張本人も今後の人生に大きな悪影響を及ぼすことになります。

2.なぜバイトテロを起こすのか

なぜバイトテロを起こすのか

そもそも、なぜアルバイト従業員らはバイトテロを引き起こすのでしょうか?
誰も得をしない迷惑行為を、なぜ人は起こしてしまうのでしょうか?

アルバイトらがバイトテロを起こす背景には、以下の要因が考えられます。

【SNSの普及による承認欲求の高まり】

近年、SNSが若者を中心に著しく普及し、SNSへ撮影した動画や写真を投稿することで、個人の生活や行動が広く公開できる環境になっています。
このため、個人の自己表現や承認欲求が高まり、迷惑行為をしてでも世間の注目を集めようとする人間が増加しました。
こうした考えを持つアルバイトらが、不適切行為の動画などをSNSへ投稿し、拡散してしまうケースが非常に増えています。

【ネットリテラシーの低さ】

バイトテロを起こす要因の一つとして、ネットリテラシーの低さが挙げられます。
ネットリテラシーとは、インターネット・リテラシーの略称で、インターネット上の情報を正しく理解し、適切に判断、運用できる能力を指します。
特に若い世代は生まれた時からパソコンやスマートフォンが身近にある環境で生活しており、動画や写真の投稿に対する抵抗感が非常に低くなっています。
このため、SNS上で不適切行為を共有することのリスクを十分に理解せずに、軽い気持ちで動画や画像を投稿し、拡散してしまうケースが多く見受けられます。

【倫理観や道徳観の欠如】

バイトテロを起こしてしまうアルバイトの中には、倫理観や道徳観が欠如している人がほとんどです。
倫理観や道徳観が欠如していると、他人に迷惑がかかってしまうことを想像できないまま、自己の欲求や面白半分で行動してしまいます。
注目されたい、面白いからという安易な理由で、SNSへ不適切行為の動画などを投稿し、それが拡散され、炎上してしまうのです。

【会社への不満】

アルバイトらが会社に対する不満を抱えており、その不満がピークに達し、バイトテロを起こしてしまうケースがあります。
主な不満の内容としては、「業務内容に対して低賃金である」「労働環境の悪さ」「評価の不公平」などが挙げられます。

【集団心理による良識の低下】

複数の人間が一緒にいると、集団心理が働き、個々の判断力や良識が低下してしまうことがあります。
ムードメーカーやリーダーシップが高い人間が近くにいると特に集団心理に大きく影響し、良くも悪くも全体がそちらへ流されてしまいます。
本来なら避けるべき行動なのに、集団心理が働き、誤った方向へ向かってしまうケースも考えられるでしょう。

【ストレスによる突発的な行動】

アルバイト従業員も会社だけでなく、家族や学校など、様々なコミュニティの中で生活しています。
日々の人間関係によるストレスが蓄積し、それが限界に達したときに、バイトテロという形で一気に爆発してしまうことがあります。

以上がバイトテロを起こす主な要因です。
アルバイト従業員の心理的な要素や、周りの環境の影響が非常に大きいと言えるでしょう。

3.バイトテロによる企業への影響

バイトテロによる企業への影響

バイトテロが起きると、雇用主である企業は様々な悪影響を受け、大きなダメージを負うことになります。

【企業の評判やブランドイメージの低下】

バイトテロを撮影した動画などをインターネット上に投稿すると、瞬く間に拡散していきます。
その結果、企業の評判やブランドイメージが大きく損なわれてしまいます。
消費者は企業に対する信頼を失い、社会全体で企業に対するイメージが低下し続けていく事態を招くでしょう。
一度失われたイメージや信頼を回復することは非常に難しく、長期にわたって企業の活動に悪影響を及ぼします。

【攻撃的なコメントや偽情報の拡散】

バイトテロにより拡散するのは悪評だけではありません。
インターネット上では企業を攻撃するようなコメントや偽情報が拡散されやすく、企業のイメージや信用をさらに落としてしまう恐れがあります。
特にSNS上では一度投稿された情報は多くの人に拡散されてしまう可能性が高いため、迅速に対応しなければ企業の評判がより一層悪化していきます。

【顧客の離反】

評判の悪化は顧客の離反を引き起こし、顧客は信頼できない企業から競合企業へ乗り換える恐れがあります。
顧客の離反は売上の減少に繋がり、企業の財務状況は悪化していきます。
一度離れてしまった顧客を取り戻すのは極めて困難でしょう。

【製品やサービスの需要の減少】

バイトテロによる悪評は企業の製品やサービスに対する需要の減少を招きます。
消費者は評判の悪い企業の製品を避ける傾向が強く、その結果、売上が減少していきます。
これが続くと企業の業績全体に深刻なダメージを与え、最悪の場合、経営危機に陥る可能性もあります。

【新規顧客の獲得が難しくなる】

企業の悪評が広がると新規顧客の獲得が難しくなるでしょう。
新規顧客の獲得が難しくなると企業の成長が停滞し、会社としての競争力が低下していきます。
企業は失った信頼を取り戻すために、多額のマーケティング費用を投入せざるを得ない場合もあるでしょう。

【社内の不安や動揺】

バイトテロの発生は社内にも大きな影響を与えます。
従業員は会社の評判が損なわれることに対して不安や動揺を感じ、モチベーションが大きく低下する恐れがあります。
働く環境が悪化すると従業員の生産性も下がり、企業全体のパフォーマンスが悪化していくでしょう。

【退職者の増加】

社内の不安やモチベーションの低下は従業員の退職を招きます。
特に優秀な人材が離職することで企業は重要な戦力を失い、業務効率を大きく下げてしまうでしょう。
退職者が増えると残された従業員にかかる負担が増え、さらなる退職を引き起こす悪循環に陥ってしまいます。

【新しい人材の確保が難しくなる】

バイトテロで評判が悪化した企業は、新しい人材の確保が難しくなります。
就職先を選ぶ際、企業の評判を重視する求職者も少なく、悪評のある会社は避ける可能性が高いでしょう。
その結果、企業は必要な人材を確保できず、人材不足に陥り、経営危機に繋がる場合も考えられます。

上記はあくまで一例で、他にも様々な悪影響を及ぼす可能性があります。
倒産や破産といった最悪なケースもゼロではありません。

仮にバイトテロを起こしたアルバイトに対し損害賠償を求める裁判を起こしたとしても、多大な時間や労力、費用がかかってしまいます。

こうした事態を回避するためにも、企業側はいかにバイトテロを未然に防ぐかを考えていかなければなりません。

4.バイトテロを起こしたアルバイト従業員はどうなる?

バイトテロを起こしたアルバイト従業員はどうなる?

バイトテロは企業に対して甚大な被害を与えるだけでなく、バイトテロを起こしたアルバイト従業員自身にも深刻な影響を及ぼし、今後の人生を大きく狂わせてしまう恐れがあります。

  • 懲戒措置や解雇処分による収入の喪失
  • 損害賠償請求による多額の損失
  • 社会的な非難や批判
  • 就職や社会生活への悪影響
  • 後悔や罪悪感などの心理的負担
  • 精神的な苦痛と人間関係の悪化

これらの影響は当事者自身だけでなく、家族や周囲の関係者、社会全体にまで及ぶ可能性が高いです。
そのため、バイトテロを起こしてしまう前に、自身の行動がもたらす様々な影響を深く考える必要があるでしょう。

また、バイトテロを起こしたアルバイト従業員に対して、企業は厳正な処分を検討するはずです。
営業停止による売上の機会損失や、経営への深刻なダメージを考慮すれば、損害賠償請求などの法的手段に出る可能性も十分に考えられます。

5.バイトテロの事例①

ここからは実際に起きたバイトテロの事例を見ていきましょう。

まずは、1つ目の事例をご紹介します。
こちらは、SNSに投稿した動画が発端であり、以下は動画の内容です。

某飲食店の店内にて、1人の男性アルバイトが生地をこねており、動画を撮影している別の従業員が「今何時?」と声をかけます。

男性が「2時だよ」と少し声を荒げると、撮影者が「じゃあ?じゃあ?」と煽るように問いかけます。

男性は「鼻でもほじって付けちゃうんじゃないの。ここに」と言うと鼻をほじり、その指を目の前の生地になすり付け、撮影者は悲鳴を上げます。

アルバイトがこの動画をSNSへ投稿したところ、その日のうちに広く拡散されました。
そして、動画が投稿された当日夜には同社が謝罪し、同店の営業停止を発表する事態となりました。
動画に映っていた生地は商品としてお客様へ提供されることはなかったが、他の生地も全て廃棄処分することとなり、店としては大きな損失となりました。

同社の聞き取り調査に対し、動画を撮影したアルバイトは「面白半分でやった。後悔している」と話したが、同社はこのアルバイトを解雇しました。
さらに今後、男性に対して法的措置も検討しているそうです。

バイトテロの事例②

続いて、2つ目の事例をご紹介します。
こちらも、SNSに投稿した動画が発端であり、以下は動画の内容です。

某飲食店の調理室らしき場所で、アルバイトの男性2人がふざけあっていて、そのうち1人が笑いながら男性を羽交い絞めします。

すると、別の従業員らしき人物が羽交い絞めされた男性の口の中へ大量のホイップクリームを流し込んでいきます。

アルバイトがこの動画をSNSへ投稿したところ、数日で拡散され、動画を撮影した店舗が判明し、同社が謝罪する事態となりました。
同社は謝罪と同時に動画に関して、「映像にあるホイップクリームは営業終了後の廃棄用であったため、お客様へ提供はしていない」と回答しています。

バイトテロを起こしたアルバイトらは、仲間たちとふざけあっている動画を撮影し、軽い気持ちでSNSへ投稿しただけだったのかもしれません。
しかし、インターネット上で拡散され、動画に映ったアルバイトたちが通う学校を特定するほどの炎上騒動となり、店舗だけでなく当事者自身も追い込まれることになりました。

7.バイトテロの事例③

続いて、3つ目の事例をご紹介します。
こちらも、SNSに投稿した動画が発端であり、以下は動画の内容です。

某飲食店の屋外にあるバックルームらしき場所で、ムカデが出たと大騒ぎし、男性従業員がムカデの駆除をしている様子を、別の女性従業員が笑いながら撮影しています。

動画を撮影している女性従業員が「やばい。どんどん肉が潰れていきよる」と言い、自分の足元を映すと、土足で段ボール箱に乗っており、潰れかかった段ボール箱の中に肉のようなものが見えます。

ムカデ駆除後も段ボール箱に乗ったまま撮影を続け、悪びれる様子は全く見られません。

従業員がこの動画をSNSへ投稿したところ、瞬く間に拡散されました。
インターネット上では、バイトテロを起こした従業員への批判はもちろんですが、「そもそも、なぜ肉が入った段ボール箱が屋外の地面にあるのか」という店側の管理体制に対しても疑問の声が寄せられました。
翌日、同社は公式サイトにて謝罪文を公表し、SNSへ投稿された動画に映っていた食材は全品廃棄処分したことや、店側の管理体制の弁解などを説明しました。
また、バイトテロを起こした従業員には、損害賠償を含めた厳しい処分を検討中だそうです。

バイトテロを起こす従業員には、撮影した動画や画像をSNSへ投稿するとどうなるのかを理解できていないケースが非常に多く見受けられます。
深く考えずに、面白いから皆に見てほしいと安易にSNSへ投稿すると、企業は大きな打撃を受け、撮影者自身も大炎上することになるでしょう。

8.バイトテロの事例④

続いて、4つ目の事例をご紹介します。
こちらも、SNSに投稿した動画が発端であり、以下は動画の内容です。

某飲食店の厨房で、アルバイトの男性を別のアルバイト従業員が撮影しています。

すると、男性が水を口に含み、撮影者に向けてプロレスの毒霧のように水を吹き出します。

吐き出された水は、厨房内の様々な食材へ降りかかったように見

アルバイトがこの動画をSNSへ投稿したところ、顧客から「アルバイトがバイトテロ行為を撮影した動画をSNSへ投稿している」との情報提供があり、発覚しました。
同社は公式サイトにて謝罪すると同時に、バイトテロに関わった2人のアルバイトは即日解雇したことを報告しました。
今後は弁護士に相談の上、対応を検討していくそうです。
また、店内の消毒作業や、顧客への返金対応も行うことを説明しました。

バイトテロによる影響は、イメージダウンだけではありません。
それに伴う謝罪や返金対応など、本来使うことのない時間と費用を取られることにもなります。

9.バイトテロの事例⑤

最後の事例をご紹介します。
こちらは、SNSに投稿された画像が発端になりました。

某飲食店のアルバイトが、調理室の洗浄機に入ったり、店の茶碗を地肌に乗せたりした悪質ないたずら行為を撮影し、その画像をSNSに投稿しました。

この不適切な行為がインターネット上で拡散した後、店はクレームの電話が鳴り止まない状況になりました。

そして、店は閉店へと追い込まれ、その後、破産する事態になりました。

店側は画像を投稿したアルバイトに対して、1,000万円以上の損害賠償を求める裁判を起こしましたが、結果として請求金額より少額の和解金で解決したそうです。

店側は破産に至るまでの被害を受け、バイトテロを起こしたアルバイトも裁判にかけられてしまうという悲惨な結果を招きました。
安易な気持ちで行った、たった一度の悪ふざけが、多くの人生を狂わせてしまうバイトテロ。
その愚かさと恐ろしさを痛感する事例です。

10.バイトテロを防止するためには

バイトテロを防止するためには

ここまで実際の事例を交え、バイトテロの愚かさや悪影響についてお伝えしてきました。
バイトテロは企業に甚大な被害をもたらし、バイトテロを起こした当事者自身にも非常に大きなダメージを与えます。

このような事態を未然に防ぐため、雇用主である企業や店舗には、より効果的な予防対策が求められています。

それでは、バイトテロへの具体的な予防対策を確認していきましょう。

【リスク研修】

ネットリテラシーが低く、注目を浴びたいという欲求が強い人間が、バイトテロを引き起こしてしまう傾向にあります。
また、不適切・非常識な行動の結果を予想できず、リスクの大きさを理解していない場合がほとんどです。
そのため、雇用主はアルバイト従業員へリスク研修を行うことが非常に重要になります。
バイトテロが会社や個人にどのような影響を及ぼすのか、従業員へ明確に説明しましょう。
また、バイトテロのほとんどがSNS経由で拡散されるため、SNSについてのリスク教育は必ず行いましょう。
従業員はSNSへ動画や画像を投稿し、拡散することで、社会や周囲の人間に与える影響を考えなければなりません。
実際の事例を交えながら研修を行えば、より効果的です。
従業員一人ひとりのバイトテロへの認識を高めることが重要になります。

【SNSルールの設定】

バイトテロは、撮影した不適切行為の動画や画像をSNSへ投稿し、拡散されてしまう場合がほとんどです。
また、アルバイト従業員が意図せずにSNSへ動画などを投稿し、問題を引き起こしてしまうケースもあります。
あらかじめSNSルールを定めておくことで、バイトテロへの抑止力に繋がるため、ルールがない場合は早急に検討したほうがよいでしょう。
例えば、「業務中はスマートフォンの使用禁止」や「店内での写真や動画の撮影禁止」などが考えられます。
これらのルールを設定したらしっかりと従業員へ周知させ、徹底して管理することが重要です。

【SNSのモニタリング】

雇用主はSNS上での不適切な投稿を早期に検知するために、SNSのモニタリングを行うことも対策の一つです。
インターネット上に一度投稿された動画や写真は、すぐに拡散されてしまいます。
アルバイト従業員のSNSを定期的にチェックしておけば、問題が起きた際に早急に拡散を防ぐ対応が可能です。
必要に応じて、専門対策業者への依頼や投稿監視ツールを活用することも検討しましょう。

【防犯カメラの設置】

店内やオフィスに防犯カメラを設置することも有効です。
監視カメラがあることでアルバイト従業員も非常識な行動を避ける心理が働き、バイトテロへの抑止力になります。
従業員の行動を監視することで、不適切な行為を未然に防ぐことに繋がるでしょう。

【労働環境の改善】

アルバイト従業員の中には、会社へ不満を抱えながら働いている方も少なからずいるでしょう。
雇用主である企業は、どうすれば従業員が職場で満足感を得られるかを考え、より良い労働環境を提供していくことが大切です。
従業員との面談を行い、不満をヒアリングし、改善可能か検討してみるのもよいでしょう。
良好な労働環境は従業員の不満解消に繋がり、バイトテロの予防対策に役立ちます。

【社内メールやポスターによる啓発】

アルバイト従業員がバイトテロを起こさないために、社内へバイトテロ啓発メールを回覧させることも予防対策の一つです。
従業員らが啓発メールを見ることで、企業全体でバイトテロへの認識を高めることができ、不適切な行為への抑止力に繋がります。
また、バイトテロ啓発ポスターを作成し、社内や店舗内に貼ることも有効です。

【採用基準の見直し】

バイトテロのリスクを減らすためには、アルバイト従業員の採用基準を見直すことも重要です。
質の高い従業員を採用することで、バイトテロの発生を防ぐことへ繋がります。

以上がバイトテロを未然に防ぐための予防対策です。
企業や店舗によってはすでに実施している項目もあると思いますが、この機会に一度見直してみるのもよいでしょう。

悪質なバイトテロが起きてからでは手遅れです。
予防対策をまだ行っていない場合は、早急に対策を考えることをおすすめします。

11.デジタルタトゥーへの対策方法

デジタルタトゥーへの対策方法

バイトテロによって、インターネット上に動画や画像、コメントなどが投稿され、一度拡散してしまうと、半永久的に残り続けることになります。
身体に彫る入れ墨(タトゥー)が簡単には消せないことに例えて、この現象を「デジタルタトゥー」と表現しています。

予防対策を講じていたが、バイトテロが発生してしまった場合、特に気を付けなければならないのがデジタルタトゥーへの対策です。

前述の通り、SNSの投稿などでインターネット上へ拡散した動画や画像を完全に削除することは非常に難しいです。
よって、イメージや評判の回復に向けた取り組みに注力することが重要です。
バイトテロが発生した際の初動対応も大切ですが、その後の情報発信を強化し、再発防止のために、企業として良い印象やポジティブな評価を高めることに努めましょう。
ポジティブな情報を発信し続けることで、バイトテロに関するネガティブな印象を払拭していく必要があります。

ただし、バイトテロによる騒ぎが一時的に収まったとしても、インターネット上にはバイトテロの情報がいつまでも残り続けるため、再度炎上してしまう懸念点があります。
企業全体でイメージ回復に努めたが、あまり成果を感じられない際は、弁護士や風評被害対策会社に相談することを検討したほうがよいかもしれません。

12.まとめ

まとめ

アルバイトなどの従業員が引き起こすバイトテロ。
軽率な行動を面白半分で撮影し、SNSへ動画や画像を投稿し、拡散するケースがほとんどです。

従業員がバイトテロを起こす要因としては、SNSの普及による承認欲求の高まりや倫理観の欠如などが挙げられます。

バイトテロによる企業へのイメージ低下や業績悪化はもちろん、バイトテロを引き起こした張本人も誹謗中傷を受けたり、損害賠償を請求される可能性も十分にあります。

悪質なバイトテロを防ぐためには、アルバイト従業員へのリスク研修やSNSルールの設定などが必要です。

実際にバイトテロが起きてしまった場合は、デジタルタトゥーへの対策に気を付けなければいけません。
前向きでクリーンな情報を発信し続けることで、バイトテロに関するネガティブな情報を上書きする対策を行いましょう。
対策を講じてもイメージ回復の効果が見られない場合は、弁護士や風評被害対策会社への依頼も選択肢の一つです。

社会や生活の中でSNSが大きく普及し続けている中、バイトテロも比例して増加傾向にあります。
他人事ではなく、「バイトテロは自分たちの職場でも起こり得る」と、企業全体で考えを改める必要性があるでしょう。

この機会に、企業としても、個人としても、バイトテロの愚かさと恐ろしさを再確認し、予防対策を見直してみてはいかがでしょうか。

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